野田総理官邸ブログ【官邸かわら版】

野田内閣が進める重要政策について、総理の思いや取組状況等を国民の皆様に向けて分かりやすく伝えるための首相官邸オフィシャルブログ(官邸かわら版)です。

沖縄との絆を取り戻すために

総理のブログ 2012年02月29日 (水曜日) 19:12

 月曜の夜(27日)、沖縄から戻ってまいりました。内閣総理大臣となってから初めてとなる今回の訪問では、私なりに三つのテーマと思いを秘めて臨みました。

 一つ目は、沖縄の苦難の歴史に改めて思いを致すことです。

 沖縄が歩んできた道のりを噛みしめるための視察先を数多く日程に組み入れました。内閣総理大臣として沖縄の諸課題に取り組んでいくにあたり、これらの場所にどうしても足を運んでおくべきだと考えたからです。

 20万人以上にのぼる沖縄戦の犠牲者のお名前を一人一人刻んである平和祈念公園の「平和の礎(いしじ)」。今もなお新たに犠牲者が判明し、刻まれる名は増え続けているといいます。改めて、戦没者の御霊に祈りを捧げさせていただきました。

 「ひめゆりの塔」では、学徒隊の生き残りであられる島袋淑子・平和祈念資料館長のご説明の言葉のひとつひとつが重く心に響きました。十分な用具も設備もない極限状態の陸軍病院に動員され、散り散りになって命を落とした女学生たち。資料館に飾られた、いたいけな遺影の数々は、胸に焼き付いて離れません。

 旧海軍司令部壕で「沖縄県民、斯く戦えり。県民に対し後世特別の御高配を賜らんことを」との電信文を遺し、自決した大田実・司令官は、同じ千葉県の出身で自決当時は54歳。今の私と同じ年齢です。

 壕内は自決当時のままに保存され、手りゅう弾の跡が生々しく残されていました。彼が遺したメッセージは、全ての日本人が未来に向けてしっかりと引き継いでいかなければならない、重いものです。

 民間の立場から沖縄の祖国復帰に心血を注がれた末次一郎先生の胸像にも献花いたしました。これらの視察を通じて、平和で豊かな沖縄の未来を願い続けた先人たちの事績を決して忘れてはならぬ、との思いをこれまで以上に強くしたところです。

 二つ目は、沖縄の皆様にお詫びを申し上げ、基地負担の軽減に向けた議論を再スタートさせることです。

 政権交代以降、普天間基地の県外移設の可能性を追求し、様々な案を検証しました。しかし、結果的に現在の日米合意に至りました。この間、沖縄県の皆様に大変な御迷惑をお掛けしたことは紛れもない事実です。仲井眞知事との会談の冒頭、私の思いのままを沖縄の皆様へのお詫びの言葉として申し上げました。一人でも多くの方々の心に届くことを願ってやみません。

 今回の訪問で、普天間飛行場にも立ち入り、移設先や基地の全貌も上空から確認させていただきました。普天間基地の固定化は絶対に避けなければなりません。かたや、日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しており、日米同盟や抑止力の重要性もますます大きくなっています。

 そうした中で、今現在、辺野古移設という案が唯一の有効な道であることを率直にお話しさせていただきました。日米間の協議を通じて、早期の負担軽減に道筋を示しながら、一歩一歩、御理解を得る努力を続けていくしか現実的な方策はないのではないでしょうか。

 三つ目は、アジア太平洋のゲートウェイたる沖縄の更なる発展の可能性を再確認することです。那覇空港の滑走路の増設事業や新貨物ターミナルなどを拝見し、観光、ITといった柱に加えて、国際物流の拠点としても飛躍する大きな可能性を実感しました。

 その端緒を開くためにも、自由度の高い一括交付金を計上した来年度の予算案に加えて、沖縄振興特別措置法や跡地利用法の改正案の早期成立が欠かせません。経済界の方々とお話し、これらの措置に対する地元の期待の大きさを感じました。

 沖縄の皆さんは、東日本大震災にあたって、義援金の提供や被災者の受け入れなどを率先して行っておられます。仲井眞知事も、がれきの広域処理に前向きな姿勢を示されました。地理的には離れた被災地に対しても、心をぐっと近くに寄せていただいています。

 本年は、沖縄の本土復帰40周年です。5月には、「太平洋・島サミット」が名護市で開催されます。今回の訪問だけで、何かがすぐに変わることはないかもしれません。少しずつでも確実に、負担軽減と沖縄振興の成果を一つずつ積み上げることで、誠意の証を示していくしかありません。

 今回の訪問が沖縄との「絆」を再構築する第一歩となることを願っています。

 平成24年2月29日 内閣総理大臣 野田佳彦

カテゴリー

バナー

  • 首相官邸 災害対策のページはこちら
  • 首相官邸はこちら
  • 政府インターネットテレビはこちら

このブログについて

野田内閣が進める重要政策について、総理の思いや取組状況等を国民の皆様に向けて分かりやすく伝えるための首相官邸オフィシャルブログ(官邸かわら版)です。