野田総理官邸ブログ【官邸かわら版】

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訪米で感じた日米の絆の深み

総理のブログ 2012年05月02日 (水曜日) 18:51

 正味2日間の滞在となったワシントンDCから、さきほど帰国しました。東京との時差13時間。帰りのフライト13時間。物理的な隔たりは大きいわけですが、この一年あまりの間に、日米間の心の距離は、今まで以上に縮まってきていることを感じます。

 私がまず参加したのは、日米の友好関係を支えてくれた方々を招いた「感謝の集い」でした。東日本大震災の直後から、人員2万4千人あまりが投入された「トモダチ作戦」だけでなく、全米各地に広がった官民の支援の輪に、まず感謝の思いを伝えたかったのです。

 私たちが忘れてはならないのは、犠牲者の中には、日本に滞在中に亡くなられた外国人もおられたことです。特に私が忘れられないのは、英語指導助手として石巻市で教えておられたテイラー・アンダーソンさんのことです。発災後も被災地で怯える子供たちを励まし続け、津波に飲まれ、亡くなられました。こうした悲しい出来事に見舞われながらも、ご両親は、石巻の子供たちのために本を寄贈され、「テイラー文庫」と名付けられました。

 教え子の一人は「英語の先生になるという夢を実現させるために、もっと努力を積み重ね、いつかきっと、テイラー先生のような素晴らしい先生になってみせる」と語っているそうです。

 ご両親とこのたび結婚が決まったばかりの妹さんを「感謝の集い」にお招きしました。日米の懸け橋になろうとしていたテイラーさんの遺志は多くの人々に引き継がれていくはずです。そのことを申し上げ、改めてお悔やみと感謝の言葉を申し上げました。

 ホワイトハウスでのオバマ大統領との首脳会談は、日米間の課題だけでなく、アジア太平洋や世界全体の課題について、じっくりと話し合うことができ、実り深いものでした。日米同盟を新たな高みに達したことを示すのが、6年ぶりにまとめた共同声明です。これは、アジア太平洋地域と世界の繁栄と安定のために、日米両国が今後共有していく、確かなビジョンとなるべきものです。今回の訪米には、確かな手ごたえを感じています。

 他方、この首脳会談の舞台裏を支えていたのは、日米の様々なレベルでの交流の積み重ねだと思うのです。震災後の交流だけではありません。滞在中に、NASA長官の表敬を受けた際も、宇宙ステーション「きぼう」などでの日米協力の意義を改めて伺いました。そこには、若田、古川の両宇宙飛行士を筆頭に、最先端の分野で活躍する日本人の姿があります。

 クリントン国務長官主催のレセプションで同席した外交界の重鎮、キッシンジャー博士は、外交関係の真面目な会話の合間に、「好投を続けるダルビッシュ投手をニューヨーク・ヤンキースに欲しいものだ」とおっしゃっていました。イチロー選手をはじめ、日本人メジャーリーガーたちの活躍する姿も、米国人にとっての日常の一部となっています。

 日米の結びつきは、私とオバマ大統領の首脳間だけではなく、官民相互の様々なレベルでの交流によって、確かに支えられているのです。

 今年は、憲政の神様と呼ばれた尾崎咢堂がワシントンのポトマック河畔に3000本の桜を寄贈してから、百年の節目の年です。米国の首都で桜が咲くたびに、多くの人が日本との友好を思い浮かべるというこの仕掛けの先見性は驚くべきものです。このたび、オバマ大統領からは3000本のハナミズキの花を日本に贈っていただけることになりました。

 「感謝」と「恩返し」の思いがこだましている今こそ、百年先にも花を咲かせる「日米の友好の種」を蒔く絶好のチャンスです。今回の訪米によって、その役割の一端を担えたのなら、嬉しい限りです。

 滞在中に訪れたアーリントン墓地では、国のために尽くした軍人たちの墓標が整然と並び、国全体の弔いの心が感じられる空間でした。こうしたところに、アメリカという国の力強さの源泉の一つがあるように思いました。ケネディ大統領とその弟のロバート・ケネディ元司法長官の墓標にも立ち寄り、祈りを捧げました。どちらも、果たすべき天命にまさに命をかけた、私が尊敬する政治家です。

 ゴールデンウィークも後半。こうした先達の政治家たちの一生にも改めて思いを寄せながら、この先に向けて、静かに想を練ろうと思います。

 平成24年5月2日  内閣総理大臣 野田佳彦

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